9月19日の夜、ドイツの西端、フランス/ルクセンブルクと境を接するラインラント・プファルツ州ビルケンフェルトの田舎町で、ガソリンスタンド併設のコンビニエンスストアにビールを買いに来た中年男性客が、「マスク装着」を求めた20歳男性店員を拳銃で撃ち殺す事件が発生しました。
すでに日本語でも報道(https://www.afpbb.com/articles/-/3367306)されているこの事件ですが、ドイツ現地の報道も確認、複数の角度から検討してみましょう。
「マスク」注意しただけで射殺
ドイツの街には、日本で目にするような「コンビニエンスストア」のチェーン店は見かけません。その代わり、古くからの「雑貨屋」的な店が連綿と営業し続けています。
飲み物やたばこを提供するような「キヨスク」特に夜遅く開いてる「レイトショップ」は代表的な「移民」の職業といえます。
都市部では古くはトルコ系の店が多く、2010年代に社会問題化したシリアやアフガニスタンなどからの難民も、こうした店舗やケバブ店などのレストランを中央駅近くで開業していたりします。
しかし、ちょっと都心を離れると、めっきり森の中で静かになるのがドイツという国の特徴です。
そんなドイツの片田舎で、コンビニに相当するキヨスクを併設しているのが「ガソリンスタンド」です。
(事情は都市部でも同様で、ベルリン市内など、そこそこ物騒な場所では店員とガラス板を挟んでお金のやり取りをする店もあります。もう10年以上前ですが、実はベルリンにある拙宅近くでもライフル強盗事件が発生したことがありまりました)
その店「Aral shop」イダール・オーバーシュタイン店(https://www.fr.de/panorama/idar-oberstein-tankstelle-corona-maske-kassierer-erschossen-taeter-das-ist-bekannt-news-lt-zr-90994882.html)には犯罪を予防するシールドなどは施されていなかった。
イダール・オーバーシュタインは人口2万8000人、面積100平方キロ足らず、正方形で考えれば1辺10キロほどの小さな町です。