国内外で人気を誇る韓国コスメブランドMISSHA(ミシャ)の店舗(写真:Penta Press/アフロ)

「やはり」という思いと「残念」という思いが交錯する結果となった。

 日本の大手化粧品メーカー、DHCの韓国からの完全撤退が決まった。先日の丸亀製麺に続く動きだ。文在寅政権下での不買運動の影響は根強いが、DHCに関しては他の日系企業の撤退とはやや異なった事情を含んでいると言える。

 完全撤退を表明したDHCだが、9月15日まで「グッバイセール」と称して営業を続けている。今回の撤退の背景に、韓国における不買運動の影響が大きいと見る向きが強いが、それ以上に直接的な原因と思われるのが、同社会長による嫌韓ヘイトスピーチと受け取られてもおかしくない発言の数々だ。

 同社の吉田嘉明会長は2020年、自身のホームページで「チョントリー」という在日韓国・朝鮮人を卑下するような書き込みをした。この他、NHKに対して「NHKの幹部、社員、アナウンサーはほとんどが韓国系だ」とする書き込みをしたり、韓国人を見分ける方法として名前や顔つきの特徴を述べたりしている。

 某匿名掲示板で書き込まれているような内容に、「本当にこんなことを一企業の代表が公に言っているのか?」「あまりにも稚拙だ」という率直な驚きがあったのは言うまでもない。