“できるおじさん”と“できないおじさん”の決定的な「差」
さて、今では忌み嫌われている“おじさん”の中にも、60代で再就職を迎えた際、色々な会社から声がかかっている人がいる。
現役時代には、納得いかない指示には従わず、かといって正面からぶつかることもせず、のらりくらり生きていた人も少なくない。主張をしないからあまり出世もせず、一つの企業に勤め続けてきたわけだ。
そんな彼らが、最後に他社から必要とされる人財となったのはなぜか。
ひとつは、昔の手柄話と若手は笑うかもしれないが、過去にとことん働き抜いた経験があることだ。自分の持てる力を100%引き出した経験と学びは貴重だ。また彼らは環境が悪化してからも、自分らしい何かにこだわり、歩みを止めなかった。顧客や取引先とは結構きっちり向き合い、必要な進化を遂げてきたのだ。
“できるおじさん”と“できないおじさん”の差は紙一重だ。
世の中の風潮に流され思考を停止するか? 自らの頭で考え、自分なりの目的に向かって進化を続けるか?
実はいまの若手も二分されているのではないか。できないおじさんの本質を見抜いて何かにこだわり進化に専心するものは、焦らずとも、社内でも社外でも必要とされ続けるであろう。一方で、形だけの変革を求めてしまった若手はいつか低い価値しかつかなくなるだろう。
過渡期の時代には戦略的キャリア開発が不可欠だ。自ら考え行動し、目的に向かって進化し続ける若者の未来は明るい。