4月11日、マスターズを制し、日本人男子悲願の海外メジャー初優勝を果たした松山英樹(右)とキャディーの早藤将太さん(写真:AP/アフロ)

 一躍“時の人”となった。男子ゴルフの「マスターズ・トーナメント」(米ジョージア州、オーガスタ・ナショナルGC)で優勝し、日本人初の海外メジャー制覇を達成した松山英樹が14日、帰国後にグリーンジャケット姿でリモート形式での会見を行った。

 前日に帰国したものの、新型コロナウイルスの影響に伴う2週間の隔離期間中ということもあり「まだ日本に帰ってきてから誰とも会ってないので不思議な感じ。(日本での)ニュースを見てすごいことをしたんだなと思いました」と述べるなど未だ実感が沸いていない様子。今後についても「今までやってきたことと変わらず、全力でゴルフに取り組みたい」と謙虚な姿勢を貫いた。

松山英樹に追い抜かれた「早熟のスーパースター」

 歴史的快挙には日本中が涙した。11日のマスターズ最終日、4打差をつけて単独首位から出たファイナルラウンドは一転して苦しい戦いを強いられた。それでも冷静沈着な気構え、そして持ち前の修正力と勝負強さを存分に発揮しつつ最後は1打差で逃げ切り、日本ゴルフ界の未来を切り開いた。

 当日生中継したTBSでは実況アナウンサー、解説の中嶋常幸プロ、宮里優作プロが松山の優勝直後、揃って感極まりながら声を震わせた。この名シーンには数多くの視聴者も思わずもらい泣きしたようだ。

 松山はVを決め、早藤将太キャディーと熱い抱擁。その早藤キャディーが優勝決定後にピンをカップに戻し、帽子を取ってコースに一礼する姿も米スポーツ専門局「ESPN」などが動画に挙げたことで、大きな反響を呼んだ。これらの名シーンとともに大偉業を成し遂げた松山の功績は世界のゴルフ史に刻まれ、後世まで永遠に語り継がれていくだろう。