韓国ではいま、葱を使った財テクが人気を呼んでいる

有名ブランド品で大儲け

 最近、ソウルのデパートへ行くと、新型コロナウイルス感染症の影響で経済が落ち込んでいるとは到底思えない光景を見る。

 オープンラン(Open Run:デパートが開店する前に行列し、オープンと同時に自分が買いたいコーナーへとまっしぐら走ること)したり、有名ブランド店では数時間待ちでも平気で行列している。

 エルメスが客をチョイスして「ケリー」や「バーキン」を売るということはよく知られているが、最近はローレックスの時計を買うのが大変だという。

 韓国で有名ブランド品が毎年値上げするのは、それだけ需要があるからだ。

 特に結婚となると、女性にはブランドのカバン、男性にはブランドの時計を買って結納にする人が多いので、結婚シーズンに合わせてブランド品も値上げを重ねている。

 とりわけシャネルのカバンは女性に人気のため、年に何回も値上げすることもある。そのため、値上がり前のシャネルのカバンを買って、値上がりしてから売る「シャテク」という流行語まで生まれた。

 同じように、最近はローレックスの「ロールテク」やナイキのスニーカーを使った「スニーカーテク」という言葉も流行語になっている。

 ブランド品を使った財テクは、結局そのブランドが韓国では品薄で、リセール(再販売)市場で高価で売れるものに限られる。

 ここ数年、ローレックスが品薄で、それに伴いリセール価格が元値より1000万ウォン(約100万円)近く高くなっている。

 だが、ローレックスの時計すべてが「ロールテク」の対象ではない。