レームダック化する文在寅政権(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(羽田真代:在韓ビジネスライター)

「私の感覚では支持率20%くらいなんだけど。変だな」

「この支持率は詐欺師たちのいたずらだよ」

「選挙を有利にしようと世論を操作するのか。文在寅が当選した総選挙の時ように慶尚道(ギョンサンド)の人たちが本当に民主党を選べば、彼らは馬鹿の集まりだ。全羅道(ジョルラド)のように団結しろ」

 これは、文在寅大統領の支持率に関するニュースを読んだ読者が書き込んだコメントだ。

 韓国の世論調査専門企業“リアルメーター”が、3月2日から5日まで韓国内18歳以上の有権者2006人を対象に行った調査によれば、40.1%が文在寅大統領を支持すると回答した。2月22日から26日まで行った前回の調査と比べて、支持率は1.7ポイント低下した。

 前々回は40.6%だった。新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が開始されて上昇したが、韓国土地住宅公社(LH)の職員による投機疑惑が発覚して下落した。ソウル近郊の再開発で新都市に指定される前に、LHの職員が現地の不動産を購入していたという疑惑である。投機疑惑が提起された3月2日の文在寅大統領の支持率は38.8%まで下落しており、かなりの影響があったようだ。

 いずれにせよ、さしたる功績がない文在寅大統領の支持率が40%前後を維持し続けている理由は何なのだろうか。