爆笑問題の田中裕二氏(左、2014年6月18日撮影、写真:アフロ)

 お笑いの「爆笑問題」田中裕二氏(56)が脳大動脈解離によるくも膜下出血で緊急入院、すべてのレギュラーを含む仕事を大事を取って当面休む、と報道されました。

 驚かれた方が多いと思います。私もその一人です。

「爆笑問題」の芸は好きですが、それ以上にこのコンビは私には同世代、もっとはっきり言えば田中氏は同い年なので、これは他人事ではないというのが正直なところです。

 以下では、コロナでは重症化しないとされている比較的若い世代、とりわけ40~50代のコア世代の予防対策を念頭に、「爆笑田中」に学ぶ「コロナと動脈乖離」ないし「循環器障害」について考えてみたいと思います。

 ポイントは一つ。「新型コロナウイルス感染症」は決して肺炎や呼吸器疾患だけではなく、唾液や呼気によるPCR検査が十全なわけでもない。いまだその全貌が分かっていない病気を決して軽く考え、甘く見てはいけないということに尽きます。

「田中」に何があったのか?

 相棒である太田光の振れ幅の大きなどのようなボケにも、牽制球のような突っ込みを入れる田中裕二。謙虚な人柄もふくめ、私はこの芸人さんが好きです。

 多数のレギュラー番組を抱える「田中裕二」は1月20日の午前2時頃(ここは後で考える一つのポイントになるでしょう)深夜自宅に帰宅したのち、頭痛を訴えて通内の病院へ救急搬送。

 診断の結果、前大動脈乖離によるくも膜下出血と脳梗塞と診断され、現在も入院加療中であるという。

 所属事務所の発表によると、症状は幸い軽く、会話などにも支障はない、だが診断が診断であるので、当面番組出演などは見合わせる、との報道です。

 ここでどうしても思い出さざるを得ないのは、昨(2020)年8月、田中と妻でタレントの山口もえの2人が、新型コロナウイルスに感染していた事実です。

 新型コロナウイルス感染症が全身の血管障害に影響を与え、血栓ができやすくなったり、脳梗塞を誘発しやすくなっているのは、すでに広く知られている医学的な事実になっています。

 本稿は早い時期に書いていますが、今後そのような観点からの報道や記事も出ることでしょう。