1月22日に駐日大使として赴任する姜昌一(カン・チャンイル)氏。東京大学大学院で博士号を取得し、国会議員になってからも韓日議員連盟の会長として日本の政治家と交流を深めるなど「知日派」として知られる。1月14日に文在寅大統領から信任状を受けた姜昌一氏は、17日にメディアと懇親会を行った。その姜昌一大使の発言を検証する。
(羽田真代:在韓ビジネスライター)
17日のメディアとの懇談会で、姜昌一駐日大使は「現在の日韓関係は1965年の国交正常化以来、最悪の状況だ」「過去の歴史においても、多くの葛藤があったが、経済や安保分野で協力しながらよく乗り越えてきた。しかし、今は歴史問題で経済、安保分野まで戦線が拡大された」と現在の状況を診断。「日韓間の歴史問題を克服するため、政治的な解決策を模索しなければならない」との考えを明らかにした。
また、「日本では、1965年の日韓請求権協定を韓国政府が否定していると言われるが、韓国政府は当該協定を引き続き有効、厳重に守っていると明らかにしている」「日韓協定は両方が有効と考えて尊重されている状況だ。これが決裂すれば、韓国と日本の関係は完全に壊れる」と強調した。
初めにはっきりさせておきたいが、1965年に締結させた日韓基本協定や日韓請求権協定で日韓両国は国交を正常化し、過去の問題は今後一切取り上げないという約束を交わした。
それにも関わらず、韓国はことあるごとに過去の問題を蒸し返し、日本に対してカネと謝罪を要求してきた。過去の問題を認めれば今後一切問題にしないという韓国の口車に日本はまんまと乗せられたのだ。事実、日本はカネを出し、謝罪までしたが、反故にされ、韓国政府先導の反日活動が再開し、またカネをせびられるという悪循環に陥っている。
姜昌一大使の言う“協力”とは一体何を指すのだろうか。一方的に駄々をこね、日本にカネをせびっただけだったように感じる。