最初のテレビ討論会でのドナルド・トランプ大統領とジョー・バイデン前副大統領(写真:AP/アフロ)

 ロイターと米調査会社イプソスが行った米大統領選に関する世論調査によると、ドナルド・トランプ米大統領とジョー・バイデン前副大統領の支持者の10人に4人以上が、自身の支持候補が負けた場合、結果を受け入れないと回答したという。

支持候補敗北なら抗議に参加、暴力もかまわない

 バイデン氏支持者の43%はトランプ氏の勝利を受け入れないと答え、トランプ氏の支持者の41%はバイデン氏の勝利を受け入れないと答えた。

 また、バイデン氏支持者の22%とトランプ氏支持者の16%は、支持候補が敗北した場合、抗議運動に参加して不満を表すとしている。抗議運動に暴力が伴ったとしてもかまわないと考えているという。

 米コロンビア大学の政治学者ドナルド・グリーン氏は選挙後の暴力を伴う騒動を懸念していたが、この調査結果は、その規模が当初の予想よりも小さなものになることを示しているという。

僅差なら抗議運動大規模に

 ただし、もし結果が僅差となり、一方の候補者が不正投票を主張した場合、支持者の不平不満は高まり、抗議運動はより大規模になると、同氏は指摘している。

 トランプ大統領はかねて、選挙プロセスの正当性を疑問視している。同氏は根拠を示さずに、「郵便投票が増えれば、不正も増える」と主張。負けた場合、友好的な政権交代を拒否するとの姿勢を示している。

 ロイターとイプソスが10月13~20日に行ったこのアンケート調査では、51%がバイデン氏に投票すると回答。トランプ氏への投票意向を示した人は43%で、バイデン氏が8ポイント上回っている。