政府は、日本学術会議が推薦した会員候補6人について任命を見送った。
これに対して、任命されなかった者と彼らを支援する日本共産党などの反政府勢力が反対しているが、彼らの反対意見は非論理的で、自らの既得権益を露骨に擁護しようとするものだ。
この際、日本学術会議が日本にとって本当に有益な組織であるかも含めて、抜本的な改革を行うべきだろう。
任命権者はあくまでも内閣総理大臣
日本学術会議は、内閣府の直轄機関であり、その運営経費として10億円以上の国費が充当されている。そして、学術会議会員は非常勤の国家公務員として給料をもらっている。
会員の任期は6年で、日本学術会議法の第7条で、〈会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する〉と規定されている。
そして、第十七条では、〈 日本学術会議は、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦するものとする〉と規定されている。
つまり、学術会議が会員候補者を選考して内閣総理大臣に推薦し、その推薦に基づいて内閣総理大臣が任命することになっている。
この規定で明らかなように、「内閣総理大臣には裁量権はなく、学術会議の推薦者を100%任命しなさい」という主張があるが、そのような主張は不適切であるばかりか、傲慢でさえある。
日本共産党や今回任命されなかった者から、「今回の6人の任命拒否は、学問の自由を脅かす」などの反対意見があるが、意味不明である。
学術会議の会員でなくても、それぞれの職場で自由に学問をすればよいだけの話だ。