騎士団の時代に建てられた厩舎の路地を歩いていて、出くわしてしまいました!

 馬が顔を出すためだった窓で、窓枠の下までの高さは160センチくらい。どうしてこの猫は、こんなところで寝ているのでしょうか!?

 下から見ると、こんな感じ。

 この猫にどうしても会いたくて、半年後にマルタを再訪し、この場所へと向かいました。しかし、1日に何度も訪ねたのに、気配すら感じられませんでした。

「あぁ、ジョージのことね。どこに行ったのか、最近は、全然遊びに来なくなったわ。去勢手術をしてから、徐々に体重が増えてしまって、窓に飛び乗れなくなったの。たまたま、飛び乗るのを失敗したときに私が見ていたから、バツが悪かったのでしょう。それ以来、姿を見ないわね」。

 ご安心ください。それから5年後、厩舎から離れたレストランで、ジョージと再会できました。

 後編はバレッタのあるマルタ島を離れ、ゴゾ島に向かいます。
マルタで猫についていったら宿の客引きだった話
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/62162

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厩舎の窓にいたジョージが表紙になった、新美敬子さんの2021年カレンダーが販売されています。これまでこの連載を読んできたみなさんなら、ほかにも懐かしい猫に出会えるかもしれませんよ。