新型コロナウイルス感染症、そして台風10号。いずれも、過去に経験ない未知の課題に直面し、市民一人ひとりが自ら対策を考え、実践することが求められています。
僕が鹿児島県薩摩川内市でお手伝いしているフューチャーセンターは、市民が自ら考え対話を通して新しい暮らしをつくっていくという目的のもと、6年近く運営しています。
改めて、その必要性が増してきているように思います。
産学官民の垣根を越える対話の場
2014年、薩摩川内市に次世代エネルギー技術や豊かな暮らし方を提案する場として薩摩川内市スマートハウスが開設されました。
スマートハウスのモデルハウスとして、ハード機能だけではなくソフト機能も市民に提案していくことを目指しました。
具体的には、フューチャーセンターとして、日常的に市民が集まり、居心地のいいリビングで対話が生まれ、未来の暮らしを考える仕組みをつくってきました。
スウェーデンで発祥し、オランダをはじめとする欧州に多く見られるフューチャーセンターは、産学官民の垣根を越えて未来の視点から共に構想し、実践への仮説をつくる場です。
(一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)定義参照)。
オランダで複数箇所のフューチャーセンターを実際に見て、専門家の話を聞き、学んできました。
薩摩川内市でフューチャーセンターをつくるにあたり、「論点」「場」「ファシリテーター」の3要素を重視しました。