米民主党の副大統領候補となったカマラ・ハリス上院議員(右、左はジョー・バイデン氏、2019年ヒューストンで、写真:ロイター/アフロ)

共和党重鎮も称賛する「頭脳明晰な論客」

 ジョー・バイデン米民主党大統領候補(前副大統領=77)が副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州選出=55)を指名した。

 高齢のバイデン氏は最初から1期しか大統領をやらないと公約。その意味では「レイムダック大統領」だ。

 健康上の理由で任期途中で辞任することもあり得る。そうなると、継承順位1位の副大統領が大統領に昇格。ハリス氏は米史上初の女性、黒人大統領になる。

 バイデン氏はそうしたことを百も承知で、インド人とジャマイカ系黒人との混血、カマラ・ハリス氏を副大統領候補に選んだ。

 77歳の超ベテラン政治家は、その歴史的な選択で「蓮の花」を選んだ(カマラとはサンスクリット語で「蓮の花」)。

 カマラ・ハリス氏はどんな人物か。

 地方検事出身。薄いアーモンド色の美形だ。乳がん専門医のインド人の母親には「黒人」として育てられた。

 論戦では誰にも負けない。

 共和党の重鎮でドナルド・トランプ大統領を熱烈に支持するリンゼイ・グラハム上院議員(サウスカロライナ州選出)ですらハリス氏を「頭脳明晰な論客」と褒めている。