例えば、「ヨーロッパ」にあって「日本」にないものとは? ――どんな世界においても、「どこかと比較した自分」を考えることは多い。
スポーツ、ことサッカーにおいては最先端がヨーロッパにある。ゆえに、ヨーロッパにあるものを「絶対的なもの」「日本にはないもの」として、語られやすい。
しかし、その中には明らかに言葉が独り歩きし、現実と遠く離れてしまったように見える理論や、理解しづらくなってしまったものが存在する。
元サッカー日本代表の岩政大樹は『PITCH LEVELラボ』と題したコンテンツ企画の中で、そうした理論を「実際に見てきた選手たちの視点」から言語化している。
今回は、内田篤人と川島永嗣が見てきたものを彼らの言葉から探っていく、岩政氏による寄稿。

ヨーロッパ経験がある選手との「対話」

 サッカーの原則を語り合い、作り上げるものとして始めた『PITCH LEVELラボ』、そこで「○○を言語化する」と称して始めた対談シリーズがあります。

 初回は、本山雅志・野沢拓也という、私からすると訳のわからない“天才たち”の言語化に挑み、2回目は柴崎岳と“ゲームメイク”について言語化。視点や感覚が違うことによる言葉の違いから共通点を探したり、違う言葉に置き換えたり。彼らなりの見方、考え方にたくさんの学びを得ることができました。

 3回目、4回目は、私が選手として知り得なかった経験をたくさんしてきている選手にお願いをしました。内田篤人選手と川島永嗣選手です。

「センターとサイド」、「フィールドプレーヤーとゴールキーパー」では試合中に見ている景色が違います。また彼らは若くしてヨーロッパに飛び立ち、私が味わうことができなかった経験をたくさんしてきました。

 私は一人分の経験しかできませんから、できるだけ私と違うものを見てきて、感じてきた二人に話を聞いてみました。