経済活動再開した18州が再び規制強化
11月3日の米大統領選挙は、もはやドナルド・トランプ大統領か、ジョー・バイデン前副大統領か、ではなくなってきた。
黒人女流ジャーナリスト、エリン・ヘインズ氏がNPR(全米公共放送)の番組でこう指摘する。
「2つのパンデミックが同時並行的に拡散し、11月3日の大統領選投票日を直撃しようとしています」
「新型コロナウイルスとレイシズム(人種差別主義)という2つのパンデミックです」
ヘインズ氏は、非営利・超党派ニュース報道機関「19th」編集主幹。人種問題では常に冷静沈着なコメントをすることで定評のある良識派ジャーナリストだ。
「今、有色人種有権者、特に女性有権者の頭の中にあるのは、この2つにどう対処するか、ということです」
「いかにしたらウイルスに感染せずに投票を済ませるか。そうすることで米国の民主主義を守ることができるか」
「今一つは、今度こそ、米国に生き続ける人種差別を完全に撤廃できるか。そのために自分の一票を投じたい。2つのパンデミックで一番被害を被っているのは有色人種の女性たちだからです」
(https://www.pbs.org/newshour/show/tamara-keith-and-errin-haines-on-trump-and-race-pandemic-politics)
新型コロナウイルスが米国に上陸してから4か月。ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性が白人警官に殺害されてから1か月余。
ウイルス禍は収束するどころか、テキサス、フロリダ、アリゾナ、カリフォルニア州などでは再び感染者が急増し始めている。
7月1日には新規の米感染者が5万2770人となった。1日当たりの感染者としては初めて5万人を超えた。
少なくとも18州が一度再開したバーの営業を6月30日までには再び禁止するなど規制を強化している。