コロナショックから、速攻で回復した強さ

 『グローバル全生物ゲノム株式ファンド』は、その名の通り「全生物のゲノム関連の株式銘柄」を投資対象にしているファンドです。

 このファンドの興味深いところは主に2つあります。

POINT① コロナショックからの立ち直りが早かった!

 設定来、順調に成長してきた同ファンドでしたが、2020年2月20日~3月17日のこのファンドの基準価額は、大きく落ち込んでいます。ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大や米国経済が鈍化したことを示す指標が発表されたタイミングでした。投資家たちの気持ちも全体的に沈んでしまい、世界株式と共に、同ファンドの基準価額も下落したのです。

基準価額の推移※期間は2020年6月3日まで。これまで分配金は支払われていない。

 その後、3月17日には米国が財政・金融政策を打ち出したため、世界株式は上昇に転じました。

 が、『グローバル全生物ゲノム株式ファンド』は、これをさらに上回りました。

 投資している銘柄の一つ、バイオ医薬品大手のリジェネロン・ファーマシューティカルズが、新型コロナウイルス向けの新薬の臨床試験の開始を予定していると発表があったことに投資家が反応して、同社の株価は大きく反発(=下げていた相場が急に上昇すること)しました。

 また、新型コロナウイルスの遺伝子配列をわずか数日でつきとめ、その抗体を特定して臨床試験を開始した企業など、ゲノム解析や編集の分野は、コロナ禍でも成長するのではと、期待を集めています。
 こうした状況を背景に、3月17日では8,414円に下がっていた基準価額は、5月26日には13,804円まで上がっています。

出所:日興アセットマネジメント「PDF紙芝居 足元の状況を緊急解説」より