2019年、インドに開設したアマゾン最大のオフィスキャンパス(写真:AP/アフロ)

 ロイター通信によると、アマゾン・ドット・コムはインドで5万人を臨時雇用するという。

新型コロナウイルス感染拡大でEC需要急増

 同国では今年3月25日から厳しい都市封鎖(ロックダウン)が敷かれた。その後3度にわたり、都市封鎖の延長があった。これまでの2カ月間、多くのインド国民が自宅待機を余儀なくされ、電子商取引(EC)需要が急増したという。

 都市封鎖の影響でEC企業の多くは物流網の混乱に直面した。しかし、ここ最近の段階的な制限緩和で、業務の大半が再開可能になったという。

 今回の臨時雇用では、大半がアマゾンのフルフィルメントセンター(発送センター)の仕事に就くが、一部を物流ネットワークに振り分ける。インドでも他国同様に多くの企業が従業員を削減していると、ロイターは伝えている。

 新型コロナウイルスの感染拡大でEC需要が増加する中、アマゾンが最優先で取り組んでいる施策が雇用の拡大だ。同社は今年3月16日、米国内の物流施設や配送ネットワークで新たに10万人を雇用すると発表したが、わずか1カ月で募集枠が定員に到達。4月13日には北米の物流施設などで7万5000人を追加採用すると明らかにした。

 (参考・関連記事)「アマゾン、10万人の新規雇用達成、7.5万人追加採用

 アマゾンのアジア太平洋、中東・北アフリカ、中南米・メキシコの企業顧客向けフルフィルメントセンター担当副社長は声明で、「このパンデミック(世界的大流行)の中、安全な労働環境で可能な限り多くの人に働いてもらいたい」と述べている。

 同社の物流施設内では、毎日従業員の検温を行い、防護具の着用や手指消毒を義務付け、設備などの消毒・清掃を徹底しているという。