きっかけは「スパークス」と「鎌倉投信」

 ──アクティブファンドが増えていったきっかけって何だったんですか?

 rennyさん スパークス・アセットの『新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資)』と出会ったのが大きかったですね。古くからの投資仲間から教えてもらいました。いまでこそ純資産総額が1000億円を超える規模、まぁいまちょっと割り込んじゃいましたが、当時はまだ本当に小さなファンドでした。

 組入銘柄を確認してみると12~13銘柄と文字通り厳選していて、とにかくパフォーマンスがものすごくよかったんです。でも信託報酬が1%台の後半だったかな、インデックスファンドに比べるとちょっと高めだったんです。

 ──インデックスメインで投資していれば、当然コストにも敏感ですよね。

 rennyさん ええ。当時はコスト意識が高かったですね。でも『厳選投資』に関しては、「信託報酬が高くてもこれだけのパフォーマンスを残しているのであれば納得できる」と思い投資しました。これがアクティブファンドが増える一番のきっかけです。

 実は『厳選投資』に出会うだいぶ前に鎌倉投信の『結い2101』に投資していて、このファンドも投資哲学など共感する部分が多くて。

 ──「社会に必要とされる会社に投資する」とか、そういう投資哲学ですよね。

 rennyさん そう。ああやっぱり株式投資って本来こうあるべきだよなって感じていました。だからこの2ファンドの存在が大きいですね。

 日本株投資ならこうした優れたアクティブが何本かあるので、それを使うとして、海外はちょっとわからないのでインデックスでいいかなと、2017年2月まではそう考えていました。ただ、『セゾン資産形成の達人ファンド』に組み入れられたファンド、投資先をじっくり見て思ったんです、もう「インデックスファンドはいいや」って。

 最近も、海外株式のアクティブファンドを1本、ポートフォリオに追加しました。

 ──へぇー。ちなみにどこのファンドですか?

 rennyさん ベイリー・ギフォードというスコットランドの運用会社のファンドで、三菱UFJ国際投信が『ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド(愛称:ロイヤル・マイル)』という名称で設定しています。銘柄の入れ替えも少なく、長期の構えでどっしりした運用していて、純粋にここにお金を預けてみたいなと思えるファンドですね。

インデックスVSアクティブ論争は不毛

 ──「インデックスとアクティブ、結局どっちがいいんだ?」という議論があるじゃないですか。どう思いますか?

 rennyさん 単に個人の好みであって、どっちがいい悪いはないと思います。自分が納得して投資しているのであれば、仮にそれが足元で市場平均に劣後していたとしても、僕は別に構いません。

 有効に分散されたポートフォリオであれば、インデックスだろうとアクティブだろうと、長期的に見たら運用成果がプラスになる可能性は高いと思います。

 ──でもまぁ、しょうもないアクティブファンドもたくさんありますよね。

 rennyさん そうですね。でも個別のアクティブファンドを見ていけば、優れたアクティブファンドは存在する、というのが私の実感です。

 ──あと、よくコストの議論になりがちですが、それについてはどうお考えですか?

 rennyさん コストの議論はナンセンスです。インデックスファンドというのは、いわばその日その日の株価に合わせた目標となるポートフォリオをいかに安く作るかの勝負をしているのであって、アクティブファンドとは全く別もの。それを比べてコストを比較するのは意味がありません。

 だからアクティブファンドを選ぶときにコストで選ぶというのは大間違いです。アクティブファンドのパフォーマンスとコストとの間には直接の関係がない、と私は考えています。異論はたくさんありそうですけどね。