風評被害を恐れて発熱患者の受け入れを避ける医療機関が増えている(写真:ロイター/アフロ)

(近藤慎太郎:医師兼漫マンガ家)

 新型コロナウイルス(以下、コロナ)による未曽有の騒動は、まだまだ収束の兆しを見せていません。

 ただ、2~3月にかけてのパニックの様な状況は沈静化しつつあると感じます。

 あの時は、何が起きているのか、そして誰の言っていることが正しいのかが分からず、まったくの情報不足の中、多くの人が恐慌を来していました。

 もちろん現在でも、この騒動はいつ終わるのかとか、経済的な問題はどうするのかといった不安が続いていることは間違いありません。しかし、ウイルスに対しては何を注意すればいいのか、ということは比較的明瞭になってきたと感じます。

新型コロナ、3つの対処法

 今回は、コロナへの対処法を「感染予防」「体調管理」「風評被害」の3つの段階に整理し、徐々に顕在化してきた新しい問題点についても解説します。

 対処法の第一段階は「感染予防」です。

 うがい、手洗い、そして不用意にものに触らない。

 コロナにはせっけんやアルコールが有効ですが、水、お湯による手洗いでも、しっかりやれば効果があります。

 では、ちょっとここで手洗いのまねをしてみてください。

 多くの人があまりよく洗っていない場所があるのがお分かりでしょうか?

 答えは、「親指」です。

 親指を反対の手で包み込むようにしてしっかり洗いましょう。

 あと「爪の先」や「手首」もほとんどの人は洗わないので気をつけてください。

 外出先の場合、手洗い後のエアータオルは避け、なるべくペーパータオルを使いましょう。

 製造元の会社には申し訳ないですが、エアータオルは今後の世の中では役割を縮小するのではないでしょうか。

 スマホやドアのノブなど良く触るところは定期的に消毒します。

 スマホは必要がない時は電源を切っておくクセをつけると、徐々に触る機会が減少します。

 硬貨やお札も注意が必要です。選べるのであれば電子マネーを優先しましょう。

 電子マネーがある程度世の中に普及していて本当に良かったと思います。

 三密(密閉、密集、密接)を避け、部屋の中は定期的に換気しましょう。

by 近藤慎太郎

 外出の機会が減って、宅配便が増えていると思いますが、荷物の受け取りにも留意しましょう。

 宅配便の人は業務も多いし本当にねぎらいたい気持ちでいっぱいなのですが、不特定多数の人と接しているという意味ではリスクがあります。とりいそぎ受け取る側としては、ペンは自分のものを使い、包装もさっさと開けて捨てましょう。この「荷物の受け取りをどうするか」は、今後の世の中が真剣に検討しなければいけない課題の一つです。

そうは言ってもマスクは有用

 マスクに関しては、当初専門家は「無意味だからしなくて良い」とさかんに主張していました。

「そうは言っても、やらないってわけにもいかないよなあ」と思っていた人も多いのではないでしょうか。私もその一人です。

 その後、「感染を予防する効果はない」が、「飛沫が飛び散るのを防いで、相手に感染させるリスクを減らす」という説明にトーンダウンしました。

 しかし依然として、 私はこの説明にもモヤモヤします。

 飛沫が飛び散るのを防ぐなら、飛沫が飛んでくるのを防ぐ効果もあるはずです。

 どちらもエビデンス(科学的証拠)がないのでそれは棚上げにするにしても、マスクをすることによって、「不用意に鼻や口を触ってしまう」というリスクを大幅に減らすことができるのは間違いありません。

 なかなか不織布のマスクは手に入りにくい状況が続いていますが、例の布マスクでも、自作マスクでも、やはりやった方が良いと私は思います(ただし衛生的に扱うことだけ留意してください)。

 対処法の第二段階は「体調管理」です。