(舛添 要一:国際政治学者)
新型コロナウイルスの感染が拡大している。南極を除く全大陸に感染が広がった。全世界で感染者は12万人を超えてしまった。
WHOのテドロス事務局長は、11日の会見で、遂にパンデミック宣言を出した。「歴史上、制御可能な初のパンデミック」になるだろうと自信を示しているが、厳しい状況と言える。
ウイルスの活動、真夏になっても弱まるとは限らない
中国はピークアウトしているようであるが、イタリア、韓国、イランが酷い状況である。
感染者が1万2000人を超えたイタリアでは、国民の移動制限を北イタリアから全土に拡大し、4月3日までの期間で、不要不急の外出禁止、スポーツなどイベントの中止、テレワークなどを決めた。
感染者がイランは9000人を、韓国は7000人を超えており、先行きを楽観するわけにはいかない。
このような状況は世界経済に深刻な影響を及ぼしている。世界で株価が大幅に下がっており、リーマンショック以上の打撃になるという観測もある。ウイルス感染がさらに拡大すれば、世界経済は大幅に縮小するだろう。