米ウォールストリート・ジャーナルによると、米国各州の司法長官らが週内にも米グーグルに対する反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)調査に関し、米司法省と会談するという。
州の司法長官らと司法省が連携
その目的は情報共有。各州の司法当局と司法省はこれまでグーグルの調査で情報共有したことがなかったという。
州司法長官らは、オンライン広告や検索サービスの独占的地位を利用して反競争的行為をしていないかを調べている。また、モバイル基本ソフト(OS)「Android」も調査対象に入っていると関係者は話している。
これに先立つ昨年5月、ウォールストリート・ジャーナルは、司法省がグーグルを調査する準備を進めていると報じていた。昨年7月には、司法省が、グーグル、米アップル、米アマゾン・ドット・コム、米フェイスブックのいわゆる「GAFA」などの大手テクノロジー企業に対する反トラスト法調査を始めることを明らかにしている。
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そして、同9月、テキサス州など全米50の州・地域の司法長官がグーグルの調査を開始すると発表。カリフォルニアとアラバマを除く48州とワシントンDC、自治領プエルトリコの超党派連合による合同調査をテキサス州のケン・パクストン司法長官が主導するとしていた。
今回の報道によると、少なくとも7人の州司法長官が司法省との会談に招かれた。これらの州司法長官は、パクストンテキサス州司法長官主導の合同調査委員会のメンバー。会談は今後定期的に開かれる協議の第1段階と見られており、最終的により本格的な共同調査につながる可能性があるとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
フェイスブックのアプリ統合阻止を狙うFTC
こうした米テクノロジー大手に対する米当局の監視の目は、ここに来て厳しさが増してきたようだ。例えば米連邦取引委員会(FTC)も反トラスト法違反の疑いでGAFAを調べている。