最近、国家安全保障にかかわる注目すべき2つの報道があった。
一つは、中国のスパイが、オーストラリアで、中国系オーストラリア人の選挙への擁立画策を図っていたという報道である。
もう一つは、沖縄県の石垣市議会で、定住外国人に住民投票への投票権を認める自治基本条例の廃止案を小差で否決したという報道である。
近年、日本で生活する外国人(在留外国人)の数が増加している。法務省によると、平成8~28年の20年間で在留外国人数は100万人以上増加している。
その主要な理由は、2つある。
一つは日本政府の方針による意図的な増加(留学生・技能実習生)と、もう一つは自然発生的な増加(配偶者とその家族・外国人雇用)である。
一般に、独裁国家からの在留外国人は、母国の情報機関員からの勧誘に対して脆弱であると言われる。
例えば、母国への愛国心・忠誠心、母国にいる家族の安全および帰国後の栄達願望などが弱点に挙げられる。
つまり、在留外国人の数が増加するに従い、日本の社会の中に、現在のスパイ(注)あるいは将来のスパイが紛れ込む可能性が大きくなるのである。
そんなことはない、外国人はみんな良い人だと言う日本人がいるかもしれない。思い出してほしい。
北朝鮮の拉致事件の解決が遅れているのは、事件が発覚した当時の多くの政治家・役人などには、国家(北朝鮮)が拉致などするわけないという思い込みがあったのではないか。