米国ニュージャージー州ロビンスビルのアマゾンフルフィルメントセンター。2019年12月(写真:ロイター/アフロ)

 ロイター通信によると、米アマゾン・ドット・コムは来年(2020年)2月にも米国の出店業者向けサービスの料金を値上げするという。

業者向けサービスへの投資、過去最大の1.6兆円超

 同社は、これら外部業者に代わって商品の保管や配送業務などを行うサービス「フルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA)」を提供している。その料金を来年2月18日をめどに、平均で3%上げる予定だという。

 今年4月、同社は米国の「プライム(Prime)」会員に追加料金なしで提供する配送サービスを迅速化することを明らかにした。国土の広い米国ではそれまで、注文日の翌々日に商品を届ける「2Dayシッピング」が標準的なプライムの配送特典だった。しかしこれを翌日に届ける「1Dayシッピング」に変更した。

 アマゾンが12月20日に送った出品業者宛の電子メールによると、同社では今年、この1Dayシッピングに巨額を投じたという。その金額は150億ドル(約1兆6000億円)以上で、フルフィルメント・バイ・アマゾンへの1年間の投資額として過去最大だという。

アマゾン、「価格競争力が最も高い」と強気

 そして、同社は今回の平均3%の値上げについて強気だ。この値上げ幅は、業界の平均水準を下回っているという。ロイターによると、物流大手の米フェデックス(FedEx)や米ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は毎年、陸上・航空貨物輸送の料金を改定している。顧客には交渉の余地があるものの、2020年初めに実施される新料金の値上げ率は平均4.9%だという。