ジェティーの道のまん中に猫が寝ていました。
「海上にある集落なので、猫は欠かせない。昔からそう言い伝えられているんだ」と、猫といっしょに扇風機にあたっていたおばあさんが話してくれました。ネズミよけのためでしょう。なるほど、それで、猫が多いのですね。
ジェティーには、犬もいました。
背後で音がしたので、振り返ると、犬たちが知らん顔をしてじっとしています。歩き出すと、あとをついてきている気配がします。再び振り返れば、犬たちも立ち止まる。「だるまさんがころんだ」の遊びを思い出して笑いが込み上げました。
安定の悪そうな塀の上で、寝ていた猫。器用なバランス感覚を間近で見たくて足を止めると、顔をあげ、怪訝そうな表情をこちらへ向けました。
そのあと、後ろから走ってきてわたしを追い抜き、立ち止まりました。実は仲良くなりたかったのかな?