10月27日、米大リーグ・ワールドシリーズ第5戦を観戦に来たドナルド・トランプ大統領(写真:AP/アフロ)

 ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)にとっては予想外だったに違いない――。

 何が予想外だったかといえば、ワールドシリーズ第5戦(27日)を観戦しに行った球場で、大きなブーイングを受けたからだ。

 しかもホワイトハウスのある地元ワシントンを本拠地に置くワシントン・ナショナルズ(ナショナル・リーグ)の試合である。

 さらに米時間10月27日は、米軍特殊部隊による急襲によってイスラム国の指導者アブバクル・バグダディ容疑者が死亡したニュースが流れた日でもある。

 トランプとしては球場を埋めた4万人超の観衆から、「ブー」ではなく「ブラボー」の声がかかるとの期待を抱いていたとしてもおかしくない。だが結果は全くの逆だった。

 現職大統領が球場入りすれば、始球式で投げる選択肢もあっただろう。

 だがトランプはマウンドに立たなかったばかりか、ナショナルズに招待されてもいなかったと地元メディアは報じた。

 トランプのスケジュールを眺めると、27日午後7時50分にメラニア夫人とホワイトハウスを後にし、車でワシントン特別区の南東地区にある球場に向かっている。8時10分には特別席に現れた。

 すると球場に設置された巨大スクリーンに、トランプの姿が映し出された。