加熱式たばこの方向性はフレーバーの種類による多様性か
さらに詳しく記者説明会の内容を見てみよう。
まずは2019年3月に社長に就任したジェームス・山中氏の挨拶から始まり、BATの戦略や日本市場の重要性が語られた。山中社長によると、
・世界の紙巻きタバコの8本に1本はBATの製品。毎年市場シェアを拡大
・BAT全体の60%をBATジャパンが販売している
・年々成長しており、日本で18%以上の市場シェアを獲得している、
という。
また、日本市場の特徴をこう述べた。「全ての国で全ての製品が売れるわけではない。日本が他の国と違う点は、
・加熱式たばこが4分の1を占め、すでに標準化している
・新しいテクノロジーを好む
・周囲への配慮を大切にする国民性
一般的に加熱式たばこをPRRP製品であることを理由に選択するユーザーが多い中、有害レベルが下がるだけではなく、日本の消費者は周りへ配慮を理由に加熱式たばこを選択するのが特徴」
「日本の消費者に合った製品ポートフォリオを組み、紙巻き、加熱式、ハイブリッド加熱式の3軸で展開していく」と山中氏は締めくくった。
続いて、副社長のフェデリコ・カストロ氏が登壇し、新製品のプレゼンテーションを行った。
同社の加熱式たばこ、ハイブリッド加熱式たばこの新製品「glo」の特徴を「2つのテクノロジーによるもの」と説明。
・アドバンストヒートテクノロジー
…加熱時間を早くできるブーストボタンが付いたもの
・フュージョンテクノロジー
…ティラミスやトロピカルフルーツなどのフレーバー体験を実現
特にアドバンストヒートテクノロジーについては、「もともと小さなヒーターを使っていたが、gloでは調理器具で使われる技術と同じIH誘導加熱を使っているため、瞬時に加熱できる。温度は加熱式たばこにおいて非常に重要だ。有害物質を出したくないので、正確に速く加熱する必要があった」とした。
いずれも今秋から冬にかけて順次展開されるという。とにかくフレーバーの数の多さが目を引く。また、コンビニごとに商品展開を変えるなど、マーケティング施策も工夫をこらしている。