チョ氏の娘が釜山大学医学専門大学院から、2回落第しているにもかかわらず、6回も奨学金を受領した事実も政権型スキャンダルに飛び火する恐れがある。「朝鮮日報」は、「激励」の名目でチョ氏の娘に奨学金を支給したノ・ファンジュン釜山医療院長(チョ氏の娘の指導教授)のパソコンから、「大統領主治医として(同校所属)カン・デファン教授が任命されるのに深い一役を担った」と書かれた文書が検察によって発見されたと報じた。

 同紙は、「歴代大統領の主治医はたいてい、大統領府から10~30分の距離にあるソウル大・延世(ヨンセ)大学病院などで抜擢されてきた」「政界では、大統領の主治医がソウルから2時間以上離れた釜山にいる場合、緊急事態への備えが難しくなるのに、あえて釜山にいる医師を委嘱した理由がわからないとの声があがっている」と指摘した。自由韓国党は、「(チョ氏の娘に)奨学金を渡した後、(釜山医療院)病院長、(大統領)主治医のポストが行き交っているが、これらは対価関係にある」「誰が後押ししているのか明確にしなければならない」と主張している。

「政権の圧力に屈しない」検察総長は疑惑にどこまで切り込めるか

 9月4日、共に民主党と自由韓国党は、9月6日に国会でチョ・グク法務長官候補の人事聴聞会を開くことに合意した。聴聞会を通じて新しい疑惑が提起されるか、または、既存の疑惑が解消されるかによって、検察の捜査の方向にも影響を及ぼすものとみられる。

 検察組織を率いている尹錫悅(ユン・ソクヨル)検察総長は、朴槿恵(パク・グネ)政権時代、国家情報院が大統領選挙に介入した疑惑を捜査する過程で政権の外圧があったことを暴露し、「私は人に忠誠しない」と一喝した。

 その言葉通り、「生きている権力」へ捜査の矛先を向けられるかどうか、韓国国民の関心が集まっている。