グローバルダイニングから独立を果たし、理想の外食業を目指して始めたHUGE。しかし、そこに待ち受けていたのは情け容赦のない現実だった。(前回の記事はこちらから=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57112)
インタビュー:川嶋諭、編集:松浦由希子
HUGE、船出は大荒れ
順調な船出とは、とても言えませんでした。
僕らは、お店をまず2軒作ろうとしたんです。
銀座に「DAZZLE(ダズル)」という高級店を作るのに3億5000万円くらい資金が必要で、吉祥寺で「RIGOLETTO(リゴレット)」というカジュアルダイニングをメゾネット形式で作るのに1億2000万円必要だった。
だから5億円の出資を申請し、リンク・ワンに持ってもらうことになった。僕は資本を1%も入れず、100%雇われ社長でいいからと子会社にしてもらった。
それがリンク・ワンの当時の社長と僕の約束。しばらくの間、お店がキャッシュを生むようになるまで資金的に支えてくれるという約束だったんです。
いきなりハシゴ外され、オープン前に大ピンチ
ところが、です。
リンク・ワンは当時、東証マザーズに上場して2年目で、キャッシュリッチだったはずが、ほかの事業にお金を使ってしまったのか、突如、「もう(お金を)入れられない」と言われてしまったんです。
5億円出してくれる予定が、結局は2億円で終わり。それから、僕は路頭に迷うことになった。