トランプ氏、今度は「嫌なら出ていけ」 非白人系女性議員ら反論、与党からも批判

米首都ワシントンで、ドナルド・トランプ米大統領の「米国が嫌なら出ていけ」発言に抗議し、会見を開くイルハン・オマル氏(中央)ら民主党の非白人系女性議員(2019年7月15日撮影)。(c)Alex Wroblewski/Getty Images/AFP〔AFPBB News

「ソマリア難民の女など本国送還せよ」

「Sent her back」(あの女を母国に送り返せ)「Sent her back」――数千人のトランプ大統領支持者たちからシュピレヒコールが起こる。

 7月17日のノースカロライナ州グリーンビルの大学体育館だ。

 7月17日、トランプ大統領が演説でこう語気を強めたのに対してだった。

「あの連中はこの国をゴミだ、と言った。国際テロ組織アルカイダを支持するのかと問われて答えはなかった。反イスラエルを公然と唱えている」

「それならば、どうぞ、自分たちの国にお帰りなさい、と言いたい。犯罪と混乱の最悪の国からやって来て住み着き、米国政府にこうすべきだと言っている。そんなに米国が嫌いで不満があるというのであれば自分の国に帰ったらどうだ」

 7月14日以降何回もツイッターに書き込んだ「極左の女性下院議員4人」への攻撃を踏まえての演説だった。

「極左の女性議員らはわが国とイスラエル、そして米大統領についてひどいことを言っている」

「我々は(彼女らの望むような)社会主義国にも共産主義国家にもならない。もし彼女らがこの国で幸せでないのならこの国を去ればいい」

 トランプ大統領はこのシュプレヒコールを聞きながら演説を13分間も中断した。顔には笑みを浮かべていた。

 その後、ワシントンに帰るや、記者団に「私は支持者たち(のシュプレヒコール)には賛同しない」とコメントした。がその舌の根が乾かぬうちに「彼らは素晴らしい愛国者たちだ」とも言っている。

 民主党のナンシー・ペロシ下院議長は一連のトランプ大統領にツイッターの内容を非難する決議案を議会に提出。民主党全議員と4人の共和党員の賛成で可決している。