「アレクサ、頭が痛いの…」 音声認識で医療情報提供へ 英政府がアマゾンと提携

米アマゾン・ドットコムの人工知能(AI)アシスタント「アレクサ」を搭載したスマートスピーカー「エコー・プラス」(2018年9月20日撮影、資料写真)。(c)Grant HINDSLEY / AFP〔AFPBB News

 英国の国営医療制度「国民保健サービス(NHS)」と米アマゾン・ドットコムが連携して、AI(人工知能)アシスタントを介した医療情報サービスを始めるという。NHSが7月10日に明らかにした。

「アレクサ、インフルエンザの症状を教えて」

 例えば、「片頭痛はどうやって対処するの?」「今年のインフルエンザの症状は?」「水ぼうそうの症状を教えて」などと尋ねることができるという。

 アマゾンのAIアシスタントサービス「アレクサ(Alexa)」は、これまでも健康関連の質問に答えることができた。おそらく、その情報源はネット上のさまざまなウェブサイトだ。

 だが、今後、英国ではNHSのウェブサイトに掲載されている情報を検索し、その結果を音声で伝えるという。

 ただ、米ウォールストリート・ジャーナルによると、これはあくまでも英国市民に提供する情報サービス。アレクサが体の状態を診断したり、救急搬送が必要かどうかの判断をしたりするものではないと、アマゾンの広報担当者は話している。

NHSとアマゾンの狙い

 NHSによると、その目的は診療所や薬局の負担軽減。医療サービスのデジタル化を推進するNHSの長期計画の一環でもあるという。NHSは最近、病気の症状を確認したり、診察予約を入れたりすることができるスマートフォン用アプリの配信を始めた。