「老後資金が2000万円足りない問題」が世間を騒がせている。我々の老後はどうなってしまうのか? 今回の問題を老後見直しのいい機会ととらえ、とりあえずいろいろと調べてみた。検索サイトに「老後の資金」と打ち込みエンターキーを押す。すると、JAバンクがつくる面白いサイトを発見した。
その名も「老後資金シミュレーション」(https://www.jabank.org/money/rougo.html)である。
ザックリとではあるが、老後の生活がどのくらい貧乏になるか・・・じゃなかった、どのようなものになるかを未来予測できるサービスだ。一抹の不安を抱えつつ、怖いもの見たさでサイトを開く。
シミュレーションサイトで調べてみたら・・・
しかし、出だしの「公的年金」入力の項目からさっそくつまずいた。うーん、収入としての公的年金か。先々どれくらい支給額を減らされるか分かったものじゃない。
一応、ネットで現在の支給額を調べ、サラリーマンが40年間給料から天引きされた場合の平均支給額「約23万円」(内訳は国民年金6万5000円、老齢厚生年金16万5000円、夫婦2人)と打ち込もうとするも、途中で手が止まる。私は今年の3月に会社を退職し、定職についていない身なのである。シミュレーションサイトで計算すると、自分がもらえる老齢厚生年金は「約9万円」だと分かった。国民年金と合わせ「15万5000円」と打ち込んで先へ進む。
続けてざっと目を通すと、「(定年後)再就職などによる収入」「配偶者の収入」「退職金」などの項目が並んでいた。正直、ひと月後にどうなっているのかも分からない身のうえで、20年以上先のそれらは想像もつかない。画面をスクロールしていくと、次に登場した「その他の収入」という項目で、アホな私でもピンときたのだった。
これはJAバンクのサイトなのだ。だから基本的に、農業である「自営業」の方々を念頭において作られているのではなかろうか。
先日、真っ昼間から実家の家庭菜園で、キュウリの苗を間引きした私(自称・農業見習い)は、どちらかというと「自営業側」の人間であろう。当該サイトの利用資格がありそうなことに勇気をもらいつつも、残念ながら自家消費分の野菜では「その他の収入」になりそうもない。
続いては支出である。「必要な生活費」「結婚祝い、リフォーム、旅行などの資金」「ローン残高」「ローン返済額」という項目にそれぞれ数字を打ち込む。最後に現在の年齢を入れてエンターキーを押した。