ミニブログサービスの米ツイッター(Twitter)が中小の企業に向けたオンライン広告の販売に力を入れていると、米ウォールストリート・ジャーナルが報じている。
ツイッターのサービスに掲載される広告は現在のところ大手企業のものが目立つが、米国の市場調査会社イーマーケターによると同国のオンライン広告市場は中小の広告主の占める割合が高く、その支出額規模は大手と同程度だという。
セルフサービスの出稿システムも開発中
ツイッターは昨年、初めての大規模なサイト刷新を実施した。また共同創設者で過去2年間最高経営責任者(CEO)を務めてきたエバン・ウィリアムズ氏に代わり、最高執行責任者(COO)だったディック・コストロ氏が新CEOに就任した。
このコストロ氏の下、米ニューズ・コーポレーションでウェブサイトの収益部門を担当していたアダム・ベイン氏を同社収益の総責任者として迎え入れるなどし、広告事業を強化している。
2006年のサービス開始時から商業ベースの要素が入ることを嫌っていた同社は長らく広告の導入に否定的だったが、昨年4月、ようやく「プロモーテッド・ツイート」と呼ぶ広告を開始した。
これは検索結果の先頭に企業の広告ツイート(投稿)を表示するというものだが、同社はその後このサービスを応用した「プロモーテッド・トレンド」と「プロモーテッド・アカウント」も始めている。
このうち、プロモーテッド・ツイートはユーザーのクリックに応じて広告料が発生するという仕組み。また、プロモーテッド・トレンドは話題の言葉(トレンド)の欄に広告キーワードを表示するというものだが、24時間の掲載で広告料金は最大120ドルになる。
プロモーテッド・アカウントは推奨ユーザーの欄に広告主のユーザーアカウントを表示するという広告で、こちらはフォロワー(追跡者)が増えるごとに広告料が発生する。
ツイッターは同社の収益について公開していないが、イーマーケターの試算によると、昨年4500万ドルだった同社の広告収入は、今年1億5000万ドルにまで拡大する見込み。