台湾の電子機器受託製造大手ホンハイ(鴻海精密工業)は現在、米アップルが世界で販売する「iPhone」の大半を中国の工場で組み立てている。
その同社が、iPhoneをインドで生産することを検討していると、米ウォールストリート・ジャーナルが伝えている。
インドは有望市場
これが計画どおりに進めば、現在、生産も販売も中国に大きく頼っているアップルは、同国への依存度を減らし、同国に取って代わる新市場への道が開けるかもしれないと同紙は伝えている。
13億人の人口を抱えるインドは、スマートフォンの普及率が24%と低い反面、成長率が最も高く、今後、中国に次ぐ、巨大市場に発展する可能性があると期待されている。
「高すぎて買えない」
しかし、iPhoneの同国における市場シェアはわずか1%程度で、メーカー別販売台数ランキングでアップルは11位にとどまっている。
その大きな理由は、高額すぎるiPhoneの価格と言われている。インドで販売されるスマートフォンの95%は500ドル以下で、約75%は250ドル以下という状況。しかし、昨年、市場投入した最新モデルの「iPhone XS」は1400ドルと高額。これでは、富裕層以外は買うことができないと指摘されている。