※本記事最後にWeb上で参加できるクイズがあります。

 小学生の息子が「最近は、外国人の犯罪が増えているみたいだねえ」と話しかけてきた。テレビで、外国人の犯罪を扱ったニュースや番組を見たからだという。試しに周囲の人(大人)に「最近、外国人の犯罪が増えていると思う? 減っていると思う?」と聞いたところ、「増えている」と答えた人が多かった。
 
 では、実際はどうなのか? ネット上で検索すると、「平成29年版 犯罪白書」の統計データがすぐに見つかった(図1)。

外国人による刑法犯の検挙件数は,平成17年に4万3,622件を記録した後,18年から減少に転じ,28年は1万5,276件(前年比4.6%減)であった。また,外国人による刑法犯の検挙人員は,11年から増加し,17年に1万4,786人を記録した後,18年から減少し続けたが,25年から増減を繰り返し,28年は1万750人(同2.7%減)であった。同年における刑法犯検挙人員総数(22万6,376人)に占める外国人の比率は4.7%であった。

出典:法務省 平成29年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/1
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/64/nfm/n64_2_4_9_2_1.html

図1 外国人による刑法犯 検挙件数・検挙人数の推移(平成元年~28年)
出典:法務省 平成29年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/1
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/64/nfm/n64_2_4_9_2_1.html

 なんと「来日外国人検挙件数」は10年前からだいぶ減っているじゃないか。「その他の外国人検挙件数」(つまり留学、技能実習、観光など)や「検挙人員」などはそもそも大きな変化がない。