ジェン氏は、マルティネス氏の会見前には「当局の対応次第では裁判沙汰も厭わぬ」とまで強硬姿勢だった。
何と言っても数は力なり。ロサンゼルスは全米都市の中でもコリアンが一番多く住んでいる都市。
総人口の2.8%、11万679人(2015年人口統計)。ロサンゼルス周辺のアナハイム、トーランス、アーバイン、グランデールにはそれぞれ1万人以上が居住している。
学区長としても壁画くらいでコリアンを敵に回したくなかったに違いない。
泣く子も黙る「アメリカ市民自由連合」は
「危険な前例作るな」と抗議
ところがこの完全謝罪に真っ向から異議を申し立てのは画家のスタットン氏だけではない。
「教育・言論の自由」「自由人権」では他の追従を許さぬ2つの団体が前面に出てきたのだ。
1つは「American Civil Liberties Union」(ACLU=アメリカ市民自由連合)。ヘレン・ケラーさんらが創設した全米で最も影響力のあるNGO団体。会員は1万5000人。
もう1つは全米の学校長らが名を連ねている「American Association of School Administrators」(AASA=アメリカ学校教育責任者協会)。会員数は50万人。
2団体の主張はこうだ。