政府や与党から出ている「不動産高騰責任論」を一蹴するとともに、「政治の圧力」で利上げに踏み切ったという印象を与え、韓国銀行の独立性に関する議論が出ることをいったんは打ち消した。
だが、「10月に利上げしなかったことで、11月の利上げが決まったようなもの。先送りしたことで今度は、みんな織り込み済みとなって、利上げの効果が薄れることになりかねない」(韓国紙デスク)という指摘も多い。
輸出を増やすためにはウォン安がいい。それでは資金流出の恐れがある。
不動産高騰を抑えるためには利上げがいい。それでは家計負債問題が心配だ。景気をさらに冷やす恐れはないのか・・・。
利上げがいいのか、凍結でいいのか・・・景気後退の中でその方程式はさらに複雑になっている。
景気後退の中で利上げを選択する可能性が高いところに韓国経済の苦悩がある。