法人向けモバイル端末管理ツールを手がける米グッド・テクノロジーの調査によると、米アップルのタブレット端末「アイパッド(iPad)」の法人利用が増えているという。昨年10~12月期に、世界の企業、政府機関によるアイパッドの新規利用率は14%から22%に上昇した。

 スマートフォンの場合は個人所有端末の職場利用を許可する企業が増えている。これに対しアイパッドはノートパソコンの代替として企業が導入を進めている。

医療業界が一歩先を行く

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金融業界や医療業界をはじめ、アイパッドの法人利用が拡大している〔AFPBB News

 当初消費者向け機器として注目されたアイパッドだが、ビジネスツールとしての有用性も見いだされたと同社の担当者は話している。

 グラフを見ると、アイパッドの新規利用が最も多いのは金融業界ということが分かる。この業界の昨年9月時点の新規利用率は28%だったが、12月には40%にまで伸びている。これに次いで多いのが医療分野。

 法曹分野でも利用が進んでおり、この後ハイテク、政府/公共機関、卸/小売りと続いている。

 興味深いのは医療分野だ。その新規利用率は9月時点で40%だったが12月に入ると18%に減っている。これは医療機関で早期導入が多かったことが要因だという。医療業界はほかの業界に比べ一歩先を進んでいると同社は見ている。

トップはiOS、アンドロイドも急伸中

 法人のモバイル利用はスマートフォンのカテゴリーでも進んでいる。アイパッドのほか「アイフォーン(iPhone)」にも搭載されているアップルのモバイル基本ソフト(OS)「iOS」の新規利用率は昨年10~12月の期間65%以上となり、最多だった。この後米グーグルのモバイルOS「アンドロイド(Android)」が30%前後で推移している。

 またiOSは年間を通してアンドロイドの2倍で推移していることも分かった。ただアンドロイドは10~12月に入って急伸しており、その成長率はiOSに匹敵するものがあるという。