(文:コーチ・エィ 粟津恭一郎)
あなたの職場に「孤独」を感じている人はいますか?
「孤独」を辞書で引くと、「頼りになる人や心の通じあう人がなく、ひとりぼっちで、さびしい・こと(さま)」とあります*1。
職場で「孤独」を感じている人がいるとしたら、おそらくその人は、職場の中に頼りになる人や心の通じ合う人がいない、と感じているのでしょう。
そもそも、人類は人と人とが互いに協力することによって、一人では到底手に入れることが出来ない獲物を獲得したり、広大な土地を開拓したりしながら、お互いの知恵を結集して生活を向上させてきました。
周囲と良い関係を築き協力し合うことは、自分と家族やその子孫が、より安全で質の高い人生を送ることができる可能性を示唆していました。
もし、周囲とのつながりを全く持つことが出来ない状態になってしまったら、それはすなわち「死」を意味することすらあったのです。私たちの祖先は、周囲とのつながりがない「孤独」を感じる状態が、人間にとって大変危険なことであると知っていたはずです。
私たちが周囲との関係に敏感なのは、長い歴史の中で備わった自然な反応だと言えるでしょう。