なぜグーグルの社員たちは、変化が激しくスピードも速い業界で、高い目標を達成し成果を上げながら、イキイキと働くことができるのだろうか。日本で働き方改革が叫ばれるなか、同社の自由な社風や働き方が注目されている。
「グーグルには、何らかの世界規模のミッションに燃えている従業員や同僚が 数多くいます。社会のために何か役に立ちたいというモチベーションが非常に高いので、自分も一緒に、働く志や生きる志が高くなりました」
と語るのは、グーグルで2017年3月まで約10年間、広告関連の企画業務に携わったセントジョン美樹氏だ。
セントジョン氏は、グーグルが現在のような世界企業になるまでの成長期に所属し、ワーキングマザー、そして管理職としての立場を経験した。現在はフリーランスで日米スタートアップビジネスの支援などを行っている。グーグルはなぜ働きやすいのか、なぜ成果を上げ続けることができる組織なのか? セントジョン氏に語ってもらった。
働きやすさはミッションと目的の明確化に尽きる
「グーグルで働きやすかった一番の理由は、ミッションと目的がはっきりしていること。それに尽きると思います」
こう切り出したセントジョン氏。Gメールやグーグルカレンダー、グーグルハングアウトなど、効率良くコミュニケーションを取れる自社サービスはもちろん整っている。だが、そういったツールよりも、働きやすさに直結していたのがミッションや目的を明確に認識できるという点だという。