1月13日には米インテルが、18日には米アップルと米IBMがそれぞれ決算発表を行った。
いずれも四半期ベースで過去最高を更新し、素晴らしい決算だったと言われているが、これは法人顧客のIT投資が回復してきたことを示していると米ウォールストリート・ジャーナルが伝えている。
2010年10~12月期の決算発表はこれから本格化するが、3社の決算はその先行指標となり、ハイテク業界全般の好決算を期待させる良い兆候ではないかというのだ。
アップル、アイパッドの企業導入進む
例えば米国の調査会社IDCは、10~12月期における世界のIT支出の伸び率が5%となり、前年同期の3%を上回ったと報告している。
企業はサーバーやコンピューターなど、事業に必要な機器だけでなく、タブレット端末といったガジェット機器にも支出するようになっており余裕が出てきたとアナリストらは見ている。
IBMのマーク・ローリッジ最高財務責任者(CFO)は決算発表の会見で「不況からの脱却に伴い、企業は主要事業で支出を増やし始めた」と話している。
またアップルのピーター・オッペンハイマーCFOは「最高投資責任者(CIO)らがアイパッド(iPad)への支出を認めるようになっており、そうした企業が今急増している」と述べている。
インテルのポール・オッテリーニ社長兼最高経営責任者(CEO)は「企業のIT機器買い換えサイクルはまだ半ばにも達していない」などとし、今後のIT支出について楽観視できる材料が多いとしている。
IBM、受注残高が1420億ドルに
IBMが18日に発表した10~12月期の決算は、売上高が1年前に比べて7%増加して290億ドルとなった。純利益は同9%増の53億ドル。いずれも四半期ベースで過去最高だ。
ソフトウエア事業の売り上げが1年前に比べ7%増と堅調だったほか、ハードウエア事業の売り上げは基幹システムの需要が大幅に伸びたことで21%増加した。