マット安川 今ほど国会議員の「資質」が問われる事態も珍しいかもしれません。ちょうど菅改造内閣の発表日(1月14日)ともなった今回の「ずばり勝負」は、ベテラン議員の自民党・平沢勝栄さんを迎え、民主政権の分析・評論のほか、実際に中国入りして対応した日中関係の動きなどについて、熱く語っていただきました。
訪中し戴秉国氏と会談。関係構築の難しさを再認識
衆議院議員(自由民主党シャドウ・キャビネット法務大臣、衆議院法務委員会筆頭理事) テレビ・ラジオにも多数出演。葛飾区柴又在住。
(撮影・前田せいめい、以下同)
平沢 先日、中国を訪問して日本の外務大臣に当たる戴秉国国務委員に会ってきました。私の質問には丁寧に答えてくれましたが、中国のスタンスは変わらないというのが実感です。
まず、彼が盛んに強調していたのは、日米中3カ国の関係が非常に大事だということです。米中がかつての米ソのような冷戦関係に陥るのではないかという懸念については、そんなことは一切ない、米中関係はこれからも良好であり続けると否定しました。
戴秉国国務委員は去年の暮れに北朝鮮を訪れています。そこで北朝鮮問題についても尋ねてみました。
最近、彼ら(北朝鮮)が打ち出している対話路線は、経済的な困窮ゆえのジェスチャーじゃないかと言ったら、相手の誠意を疑ってはいけない、とのこと。
北朝鮮との関係は対話でしか解決しないのだから、日本が今やっていることは自分で自分を束縛するに等しいとも、強く言われました。
尖閣問題に関連して質したのは、フジタ社員の拘束についてです。法的根拠はどこにあるのかと追及したところ、あれは彼らが軍事施設に勝手に入ったためだ、と。
拘束はしたが紳士的に扱ったし、そのことは本人たちに聞いてくれとも言われました。
確かにホテルに収容するなど待遇は良かったようですが、行動・通信の自由を奪われたのは事実です。法を犯したのなら警察が逮捕すべきなのに、ホテルに閉じ込めるというのでは筋が通りませんよね。
中国はこの20年間で二十数倍も軍事費を増やしています。韓国、北朝鮮、ロシアも増やしているのに、日本だけは2002年以来、防衛費を減らしています。
そんな中、これからどう付き合っていけばいいのか・・・今回訪問して中国との関係構築の難しさを再認識しました。
与謝野氏の入閣に物申す! 有権者を愚弄するにもほどがある
与謝野(馨)さんが入閣したことについては、ほとほとあきれました。
まず言いたいのは、彼は自分の名前で当選した議員ではないということです。投票用紙に「自民党」と書いてくれた有権者のおかげで議員バッジをつけている。