復活したマクドナルドが今後迫られる選択とは?(写真はイメージ)

 日本マクドナルドの2017年12月期決算は、純利益が前期比4.5倍と過去最高益となった。特殊要因はあるものの、営業利益も順調に回復しており、マクドナルドはほぼ完全復活を果たしたといってよい。

 同社は、決算発表と同じタイミングで、2020年までに全店売上高を5000億円に近づけるという中期経営方針を打ち出したが、原田泳幸前CEO(最高経営責任者)の時代、5000億円突破を実現したものの、その後、急速に勢いを失ったという経緯がある。カサノバ体制は、果たしてこのカベを打ち破れるだろうか。

カサノバ体制で復活したのは間違いない

 日本マクドナルドが2月13日に発表した2017年12月期決算は、売上高が前年比11.9%増の2536億円、営業利益は前年比2.7倍の189億円、当期純利益は前年比4.5倍の240億円だった。過去最高となった当期利益には特殊要因があるものの、営業利益も5年ぶりの水準であり、業績は順調に回復している。

 同社は2014年に期限切れ鶏肉や異物混入問題を起こし、業績がガタ落ちになった。同年12月期の決算は218億円の最終赤字に転落。翌2015年12月期には赤字幅が349億円に達した。だが、この頃を境に業績が徐々に上向き始め、2016年12月期には黒字転換を果たし、今期は大幅な増益を実現した。