アメリカ海軍が、3隻の原子力空母とそれぞれの空母打撃群を日本周辺海域に展開させて、韓国海軍および海上自衛隊との合同訓練を実施した。訓練の目的は、ICBMの開発を推し進める北朝鮮を威嚇し、膨張主義的海洋侵出政策を加速させている中国にも「アメリカ太平洋艦隊健在なり」とのメッセージを突きつけるためである。
ところが11月22日、アメリカ海軍の威信を示した3隻の空母のうちの1隻、ロナルド・レーガンから発艦した米海軍C2-A輸送機が墜落した。搭乗していた11名のうち8名は救助されたものの3名が行方不明となってしまった。
米海軍艦艇・航空機ならびにロナルド・レーガン空母打撃群と合同訓練中だった海上自衛隊艦艇・航空機によって行方不明者の捜索が数日間にわたって行われたものの、発見することはできず、捜索は打ち切られた。
この事故により、アメリカ太平洋艦隊は2017年6月から11月末までの約半年の間に20名の将兵を失ったことになる。
(参考)
・6月17日、伊豆沖で駆逐艦フィッツジェラルドが民間コンテナ船と衝突し、駆逐艦乗組員7名が死亡。
・8月21日、シンガポール沖で駆逐艦ジョン・S・マケインが民間タンカーと衝突し駆逐艦乗組員10名が行方不明。
(本コラム「米海軍で事故続発の原因、サイバー攻撃はありえない」参照)