米アップル、シリ搭載スピーカー「ホームポッド」を発表

米カリフォルニア州サンノゼの世界開発者会議で発表された米アップルのスピーカー「ホームポッド」(2017年6月5日撮影)。(c)AFP/Josh Edelson〔AFPBB News

 米アップルが、同社初のAI(人工知能)スピーカー製品の発売を延期したことが話題になっている。

発売時期を12月から「2018年初頭」に変更

  同社は今年(2017年)6月、iPhoneなどに搭載されているAI音声アシスタントサービス「Siri」を利用できる、スピーカー型機器「HomePod(ホームポッド)」を発表。これを同年12月に、米国、英国、オーストラリアで発売し、2018年には販売地域を順次拡大するとしていた。

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 だが、米アップルのウェブサイトでは、すでに発売時期が「2018年初頭」に変更されている。これについて、アップルの広報担当者は、米ニューヨーク・タイムズや米ザ・バージなどのメディア取材に対し、「人々がHomePodを体験するのを待ち切れない。だがこの製品を準備できるまでには、もう少し時間がかかる」と述べた。

アマゾン、AIスピーカー市場で首位

 その詳細については明らかになっていないが、今回の発売延期はアップルにとって“つまずき”だと、ニューヨーク・タイムズや米ウォールストリート・ジャーナルなどは伝えている。すでに同社のライバルがこの市場に製品を次々投入しており、アップルは、すでに遅れを取っている。これがさらに遅れるとなれば、アップルはこの市場におけるメジャープレーヤーのグループから取り残される可能性があると懸念されている。

 この市場では、まず、米アマゾン・ドットコムが2014年11月に、米国の一部のPrime会員を対象に「Echo(エコー)」を発売した。アマゾンは翌2015年に、同国で一般向け販売を開始。Echoはそれ以降、人気商品となり、2016年末時点で1000万台以上が売れたと推計されている。米国の市場調査会社CIRP(コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ)による最新の推計によると、姉妹製品を含めたEchoシリーズの販売台数は、過去2年間で2000万台となり、アマゾンはこの市場で首位を保っている。