アンドロイドポリスやザ・バージなどの米メディアが報じるところによると、米グーグルは、今秋に開催するハードウエア関連のイベントで、新たなスマートフォンとともに、音声アシスタント機器の小型版を発表する見通し。
アマゾンと同じ「家のあちらこちら」戦略
グーグルは、昨年11月に、AIアシスタントサービス「Google Assistant」搭載のスピーカー型機器「Google Home」を米国で発売。今年4月には英国でも販売を始めるなど、海外展開も進めている。もし、この報道が正しければ、グーグルはこうした海外展開に加え、Google Homeを家庭のあちらこちらに置いてもらうという、アマゾン・ドットコムのような戦略に出ることになる。
というのも、Google Homeの米国における価格は129ドル。例えば、これを家の中に複数台置くとなると、その費用は、相当に膨らんでしまう。もし、Google Homeの廉価モデルがあれば、利用者はそれを、家庭の各部屋に置いて利用できるようになる。
前述したようにこれは、アマゾンの戦略と同じである。例えば、アマゾンのスピーカー型アシスタント機器「Amazon Echo」の通常価格は179.99ドルだが、その小型版「Echo Dot」は同49.99ドルだ。アマゾンは、同社のアシスタント機器を顧客の家の至る所に置いてもらいたい考えで、この機器の6台セットと12台セットのパッケージ販売というキャンペーンを行っていたこともあった。
そして、Echo Dotを1台寝室に置き、音声命令でアラームをセットしたり、照明を消したりする。1台はキッチンに置いて、タイマーをセットしたり、計量単位の換算などをアシスタントサービスに尋ねたりする、といった使い方を同社は想定している。アマゾンは、こうして、そのアシスタントサービスである「Alexa」を普及させ、生態系(エコシステム)の拡大を狙っている。