最近、「1 on 1」面談がトレンドになってきているようです。上司が部下と月に1回など定期的にミーティングをすることで、部下の成長につなげようというものです。

 単なる月次報告とはちょっと異なり、「部下の成長」が目的として入れられているところがミソです。

 私が行っているクライアントの方とのコーチングセッションや、主宰しているリーダーのためのコーチング塾でも、「部下とどうやって接したらいいか」について質問を受けることが多くなっています。

 一般的に“コーチング”の手法と解釈されている「聞く&引き出す」ことだけでは、部下がストレッチして成長することにつながらないのではないか、と懸念されるようです。

部下の答えが「まだまだ」の時、どうするか

 コーチングは、相手が、自分の人生を自らが主人公として生きられるように、「自分から何か行動を起こす」、つまり「自走する」ことができるように応援するのが目的です。

 そして、目的を達成するための基本は、相手の話を聞くことと、相手が考えを深められる質問(「本当はどう思う?」「どうしたい?」など)を投げかけることです。

 ただ、部下の成長のための面談となると、相手の答えを聞いて「知識や経験がまだまだ足りないな」とか「もっと違う方法を考えられないのか」と感じられる場合もあるでしょう。