ディスプレイ広告でフェイスブックとグーグルが攻勢
同社はネットサービスとディスプレー広告に集中する体制を構築しつつあるが、英フィナンシャル・タイムズは、ヤフーが現在抱えている問題について指摘している。ユーザーのサービス滞在時間の減少だ。
ユーザーはフェイスブックやツイッターといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で多くの時間を過ごすようになっており、それに伴ってヤフーの広告閲覧時間も減少してるという。
ヤフーの2010年7~9月期の業績を見ると、ディスプレー広告の売り上げが1年前から17%伸びている。しかしウォールストリート・ジャーナルは、ヤフーにとって最も重要な北米市場で広告収入が伸び悩んでいると指摘する。
またフィナンシャル・タイムズは、昨年米国で16.5%だったヤフーのディスプレー広告シェアは、今年16.2%に低下したと伝えている。
一方フェイスブックのシェアは昨年の6.6%から9.4%に上昇、検索連動広告を主力とするグーグルもディスプレー広告を伸ばしており、4.7%から6.7%と上昇した。こうした市場動向を見ても、今のヤフーの置かれた厳しい状況が分かる。
米シーネットニュースは「今回のリストラでは、直ちに解雇ということになりそうだ」としたうえで、「クリスマスまで2週間もないこの時期の解雇とはタイミングが悪いが、経営改革を進める同社にとって避けられない状況なのだろう」と伝えている。

