日本人ビザの発給要件緩和=新年から、ロシア側も発表

都内の講道館を訪れ、笑顔で言葉を交わすロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)と安倍晋三首相(2016年12月16日撮影)〔AFPBB News

 この2月に今年最初のモスクワ出張をしたが、今となっては雪と雨に散々いじめられた以外の印象がない。

 現地のテレビでニュースを見ていても、ウラジミール・プーチン大統領の登場する回数はぐっと減っているように思えるし、CNNは相変わらず放映を認められていないのか、チャネルを見つけることができない。

 ホテルの近くにあったタタールスタン共和国資本の「Vahitre」という名の、オリジナルのお菓子が美味しかったスーパーは静かに閉店してしまった。

 閉店と言えば、私のアパートのすぐ側にあった超小型銀行2行も、その役目を終えたように、看板を下ろしていた。客が少なく、両替の時など時間が節約できるので大いに重宝した銀行だった。

今のモスクワは嵐の前の静けさ

 ある友人は、今のモスクワの様子を「嵐の前の静けさ」(за тише перед бурей)と言った。確かにこの先、何かが起こりそうな予感がする。この調子で静かな年末を迎えるとしたら、ロシアらしくない。 

 さて、日ロ関係についても12月15日、16日の両日行われた安倍晋三首相、プーチン大統領による日ロ首脳会談の後、これと言ってニュースになるような出来事は報道されていない。

 ロシアに比べると朝鮮半島の動きが南北ともに激しくて、報道の目はそちらに釘づけになっているように思える。だから、日ロ間にはニュースになるような出来事は起こってない、と思えそうだが、実はそれは早計というものである。

 今回は、日ロの底流をお伝えしたい。

 本年1月1日からロシア人の日本訪問ビザの手続きが簡素化された。