「この方は(ピロリ菌検査歴)なし、(ピロリ菌治療歴)なし、次の方もなし、なし・・・」
さいたま市では40歳以上の市民であれば(職場でバリウム検査を受けた方は除く)、誰でも1000円(70歳以上は無料)で胃内視鏡検査を受診することができます。
3月11日まで実施されるその市民検診はいよいよ最終段階に入り、内視鏡検診で撮影収集された画像をダブルチェックする現場も慌ただしくなっています(ダブルチェック=本当に見落としがないか、撮影された画像を専門医が読影すること)。
胃がんを引き起こす最大のリスク要因はピロリ菌の感染です。ですから、さいたま市民検診・胃内視鏡検査では2016年から、ピロリ菌検査歴の有無とその結果、およびピロリ菌除菌治療受けたかどうか(そして除菌できたかどうか)の問診を、全ての受診者に行うようになりました。
その結果判明したのは、内視鏡検査画面では明らかに胃がピロリ菌に感染していると思われるのに、ピロリ菌検査や除菌治療を受けていない方が多数存在しているということでした。
胃がんを減らすためには、胃内視鏡検診の普及に加えて、ピロリ菌検査の受け方と除菌治療について多くの方が理解し、自分の“ピロリ菌ステータス”を把握することがきわめて大切です。
(参考・関連記事)「50歳以下の人には必要ない毎年の胃がん検診」