仏大統領選、マクロン前経済相が出馬へ 政界刷新に意欲

フランス経済相在職時のエマニュエル・マクロン氏(2015年3月12日撮影)。(c)AFP/THOMAS SAMSON〔AFPBB News

 4~5月に行われるフランスの大統領選(直接選挙、2回投票)に向けて選挙戦が本格化する中、ダークホースと目されてきた人物が支持率トップに躍り出た。

 オランド政権で経済・産業・デジタル相を務めたエマニュエル・マクロン氏だ。マクロン氏は議員経験がなく「フランスのトランプ」になる可能性も囁かれている。

ぱっとしない左派陣営、ルペン氏も伸び悩み

 最新の世論調査(1月17日、週刊誌「レクスプレス」電子版発表)によると、「支持する政治家」はマクロン氏がトップで40%である。

 2位はアラン・ジュペ元首相の34%、3位が右派政党「共和党(LR)」の公認候補フランソワ・フィヨン元首相と左派政党(PG)のジャン=リュック・メランション党首の32%と続く。フィヨン氏は右派の予備選ではジュペ氏を押さえて勝利した。

 左派陣営候補として本命視されている社会党のマニュエル・ヴァルス前首相は、この調査では12位(23%)と振るわない。そのうえ、1月中旬の遊説中に暴徒に平手打ちを食らうなど先行きに暗雲が漂っている。

 社会党では1月29日に予備選の決選投票が行われるが、ヴァルス氏は予備選に出馬しているアルノー・モントブール元経済・再建・デジタル相(26%で6位)にも後れを取っている。同じく予備選に出馬したブノワ・アモン国民教育相とは23%と同率で、予備選で勝利できるかどうかは微妙な情勢だ。